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魔王が勇者に負けるとき~藤井聡太二冠対渡辺三冠~

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どうもtamaminaoです。

今日は私の好きな将棋の話をしたいと思います。

昨日は、藤井聡太二冠と渡辺明三冠の「棋聖戦」第2局目でした。藤井二冠はタイトルホルダーとなって初の防衛戦。しかも、挑戦者として上がってきたのは昨年棋聖を奪われた渡辺三冠。いわゆるリターンマッチ、ってやつですね。いやぁ、盛り上がります!!

対局自体は見ていなくても、「ニュースで見たよ」と言う方も多いのではないでしょうか。

 

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将棋界八大タイトル戦

将棋界にはいわゆる「八大タイトル」と呼ばれるものがあり、

竜王戦・名人戦・王位戦・王座戦・棋王戦・王将戦・棋聖戦・叡王(えいおう)戦

があります。 これらのタイトル戦は、リーグ戦またはトーナメント戦で挑戦者を決め、前回のタイトル保持者と五番または七番勝負を行い、勝ち越した方が新たなタイトル保持者になります。

藤井二冠が現在持っているのは王位・棋聖。そして渡部三冠は、現在将棋界最高峰の名人位と棋王・王将。名実ともにナンバー1と言われる実力者です。

 

魔王と勇者の戦い

私は渡辺三冠が大好きで、藤井二冠には申し訳ないですが、今回の勝負も渡辺推しで観戦していました。渡辺三冠は、あの鋭い眼光故か、歯に衣着せぬ正直な物言いのせいか、「ヒール」的な扱われ方が多いんですよね。藤井君とのこれまでの対局でも、よく書き込みに見られたのは「勇者」と「魔王」( ´艸`)の文字……。確かに絵ヅラを見ていると、失礼ながら言い得て妙。渡辺三冠のラスボス感が圧巻なんです。

 

しかしながら、今回は立場が逆。タイトルホルダーは「棋聖」である若干18歳(!)の藤井君なんですよ。そして、挑戦者が渡辺三冠。うーん。

 

2局目の勝利者も藤井二冠

実は1局目で既に渡辺三冠は負けを喫しており、昨日の2局目は大切な1戦。5番勝負ですので、3回先に勝ってしまった方がストレート勝ちで「棋聖」なのです 手に汗握って渡辺を応援した私。大変な熱戦でしたが、今回も藤井君の勝利となりました( ;∀;)

将棋界には、「友達をなくす将棋」という言い回しがあるんですが、今回藤井二冠が最後渡辺三冠に対して繰り出したのはまさにこの「友達をなくす将棋」。相手が渡辺三冠だから、慎重に慎重を重ねたのでしょうが、勝ちが見えているというのに、あえて詰ましにいかずに守ったり。渡辺三冠の心を折りまくる手を連発。藤井二冠の名誉のために言いますと、絶対に「勝ち」を取りにいくためにはよく行われる手法です

渡辺三冠は、旗色が悪くなったり負けが見えると背中がくるーんとまるくなって、、「がくーん」という姿勢になってしまうのが有名なのですが…最後はこのがくーんがひどくなり……

負けました、と頭を下げたときには、ああ…ついに魔王が勇者に負けるときが来てしまった……

そう思いました。

 

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若い才能と格闘せねばならぬとき

18歳という若さと体力と目が眩むほどの才能と。それを迎え撃たねばならない現名人であり、37才の渡辺三冠。

「魔王」「ラスボス」であるはずの渡辺三冠のがくーんとした姿を見たとき、敗れた、悔しさと悲嘆があふれでていて…50代のおばさん、何だか猛烈に涙が出そうになりました。いや、37歳なんてまだまだ若すぎて、若すぎて、ですが…ここまでの努力や道のりやそういったものすべてに対してのがくーん、なんだ、ってことがにじみ出ている気がしてしまって。

 

小説や漫画とは違い、リアルな現実で人は過去に戻ることはできません。年は減りません。取る一方。人生とはいきつ戻りつできるものではなく、ただただ一直線に先へ進んでいくものなのです。

もちろん、経験値は増えます。知識量だって人生経験だって。でも、どうしたって減るものがあります。体力や記憶力や見た目のよさや、何だろう、出来事への新鮮味や驚きとか。

自分の後に生まれ、離れた距離のまま縮まることはなく、後ろからずーっと追ってくる若者たち。一度通ってきた道だから年長者には見えるものもあり、見えるからこそ、ああ、この部分は若さにはかなわないな、ってわかる部分もあり。

こんな卑近な例と比べるのはおこがしいのかも知れませんが、「今を時めく」若い才能と格闘し続ける渡辺三冠の姿に、心を打たれました。

 

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異世界から転生したのかも知れない藤井クン 

そして、一方で、神々しいまでの強さを見せつけ、いわゆる無双状態の藤井くん。先ほど、人生はまっすぐ先へ先へと進むのみ、と書きましたが、藤井二冠については、「異世界転生」とか「一度じいさんになって未来から戻ってきた」とか言われても、「はぁ、やっぱりねぇ」って思ってしまうかも知れません(;^_^A。

いわゆる転生系漫画やラノベにありそうですが、

(これだ、この手でおれはあのとき負けたんだ。今度の人生ではそうはいくか!!)的なことを思っていてもおかしくなさそう。それくらいに異常な強さだ、とまぁ思うわけです。

 

 

最後に

棋聖戦は次いよいよ3局目。ここでまた藤井二冠が勝利すると、ストレート勝ちで棋聖防衛、となります。渡辺三冠が勝てば、2勝1敗でひとまず4局目へと突入。

私的にはやっぱり3局目も渡辺推しなのですが…まずは2人の熱戦を期待したいと思います。

棋聖戦第4局は7月18日(日)

棋聖戦2021の日程と生中継一覧!藤井聡太と渡辺明の対戦成績と展望も | コタローのなんでも情報ブログ (kotaro2018.com)

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