50歳を超えて、大好きな読書がだんだん辛くなってきました。
老眼の悪化により、長時間読書すると目がものすごく疲れてしまうんです。
目を酷使していることは重々承知しており、原因も分かっているのですが……一番の趣味である読書はやめられない。休日は、コーヒーを飲みながら、朝から晩までゆったり本を読みふけることが一番の幸せなんです。
もし将来本が読めなくなったら。そう考えるだけで、恐怖と哀しみが襲ってきます。きっと自分は人生の楽しみの大半を失うなぁ。なんて。
そんなわけで、まず老眼対策として昨年購入したのがKindlePaperwhite。こちらは文字を大きく拡大できるため、老眼の方には本当におすすめです! 画面も紙の本の質感に近く、スマホのように目に刺激になることはありません。私は常にかばんに入れて、会社のお昼休みにもKindle Unlimitedで本を読みまくっています。
こちらの記事、ニッチですが(;'∀')「老眼 Kindle」の検索で、Googleの1位に表示されるようになりました!これは嬉しい(≧∇≦) それだけ「老眼と読書」問題に悩んでいる方が多いということですね。
さて。
ここまで読んで、きっと50オーバーの方はお気づきでしょう。そうです、文字を大きくした Kindleとて、 長時間読み続ければ目は疲れるんです!!(当たり前ですが…)
そしてその「長時間」は若い頃より短く、ダメージも大きい……( ;∀;)
で、今後の読書ライフのためには、もう一つ変化が必要だ!と考えている矢先に出会ったのがこちらの1冊。『超効率耳勉強法』(上田渉著)
この本に出会って、大げさではなく、自分の人生(=読書ライフ)が変わる予感を感じました。ぜひ、私のように老眼や目の疲れでお困りの方、また、自分にあった学びの方法を模索している方には読んでもらいたい!!
- 著者の上田渉さんとは
- 「リスニング」は人間が生まれながらに持っている能力
- 脳科学的には「耳から聴く」方が効率的!
- あなたは見る派?聴く派?
- 私自身は「言語感覚優位」派
- 「audiobook.jp」30日間無料お試し
- オーディオブックのおすすめは「ながら聴き」
著者の上田渉さんとは
著者の上田渉さんは、audiobook.jpを運営する株式会社オトバンクの創業者。オーディオブックを聴く文化を日本に広めたい、という思いで、会社を創業されたそうです。
ちなみに、オーディオブックとは主に書籍を朗読したものを録音した音声コンテンツのこと。オーディオブック配信サービスでは、「audiobook.jp」のほか「Audible」が有名ですね。
さて、上田さんはなぜオーディオブックに思い入れが強いのか。実は上田さん本人が、高校生のときに「耳を使った勉強法」に辿り着き、偏差値30から東京大学に合格したという経歴の持ち主なのです。この勉強法に出会って、自分の人生は大きく変わった、と本書内で語っています。
また、読書家だった上田さんの祖父が、緑内障を患って大好きな本が読めなくなったまま、上田さんの大学入学直前に亡くなるという経験もありました。オーディオブックを広めることで、祖父のような思いをする人を減らしたい、という使命感もあるようです。
英語から数学まで耳勉強で成果をあげた上田さんの経験談はもちろん面白いのですが、特に私が興味深く読んだのは、脳科学的な見地から耳勉強について解説する部分と、自身の優位感覚が分かる「学習スタイルチェックテスト」。
「リスニング」は人間が生まれながらに持っている能力
本書によると、「リスニング(音声を聞いて言語として理解する)」という行為は人間に生まれながらに備わっているのに対し、「リーディング(文字を読んで言語として理解する)」は後天的に学習することでしか身につかないのだそうです。
この違いは、文字の歴史が、音声でコミニュケーションを取ると言う歴史に比べはるかに浅く「リーディングは遺伝子に刻み込まれた能力ではない」事から生まれたものです。音声でのコミニュケーションは、鳥やイルカなど私たちの脳が進化してきた過程で、必然的に生まれたものです。一方、文字は今からたった5000年程前に言語を伝える道具として発明されたものなので、脳に使い方が刷り込まれているわけではありません。(中略)リスニングとは異なり、リーディングは学習しなければ身につかないものなのです。
人類の歴史という観点から見ると、はるか昔から行われてきたのは「音声を耳で聞いて理解すること」。「文字を目で読んで理解する」という方法は、人類にとってはまだまだ歴史が浅く、「耳で聞いて理解する」よりも、脳に負担がかかるのだそうです。
脳科学的には「耳から聴く」方が効率的!
通常の読書と、オーディオブックによる耳で聞く読書を比較してみます。通常の読書の場合、
①文字を目で見る、
②文字を頭の中で音声に変換する(音韻表像)、
③言語として理解する、
という3つの工程を経て、内容が脳にインプットされます。これに対し、オーディオブックの場合は、① ②の工程が必要ありませんので、残りの1つの工程をこなすだけで同じ効果を得ることができます。つまり、文字を目で見るというプロセスがまるっと抜けた分だけ、脳にかける負担を軽減できているということなのです。本を読んでいるとき、それ以外の事はできませんが、オーディオブックを聴いているときは、歩いたり、トレーニングをしたり、車の運転をしたりとそれ以外のことをしながら聴くこと、いわゆる「ながら聴き」が可能になります。これは、① ②のプロセスがなくなり、脳のリソースが空くからこそ実現できることなのです。
なるほど!!!
「文字を目で読んで理解する」場合には処理過程が多く、「耳からのインプット」だとそもそも前段がばさっとショートカットできるわけです。脳科学的には、「耳から聞く」方が断然効率のよいメカニズムであることが分かります。とても面白いですね。
他にも、リスニング(聴く読書)には脳機能の強化や認知症予防のトレーニング効果があることを、研究チームの実験結果から実証していきます。読みながらとてもワクワクしてきて、「これはもう耳読書するしかないでしょ!」という気持ちになりました!
あなたは見る派?聴く派?
さて、さらにこの本でぜひやってみてもらいたいのが、「学習スタイルチェックテスト」。私は息子と一緒に挑戦しました!!
人間が物事を吸収したり理解したりする際に使っている感覚を「優位感覚」と呼び、この「優位感覚」には次の4つがあるそうです。
- 聴覚系
- 言語感覚系
- 触覚系
- 視覚系
「聴覚系」は「聞く」こと、言語感覚系は「思考」、触覚系は「体感」、視覚系は「見る」ことが得意。自分がいずれのタイプか知ることで、効果的な学習スタイルが分かるわけです。
聴覚よりも視覚が得意な人はリーディング能力が高く、 視覚よりも聴覚が得意な人はリスニング能力が高いと言うことにな ります。 自分にとって得意な感覚に根ざした言語能力を意識して使うことで 、インプットしやすく、記憶しやすい勉強が可能となります
私自身は「言語感覚優位」派
さて、私自身の結果はどうだったかと言いますと、高得点を記録したのは言語感覚系、 そこから20点くらい低い点数で触覚系、 聴覚系が並び、 どんと低かったのがなんと視覚系でした。
えっ?視覚がこんなに低いの!? じゃぁ、目で読む読書って、実は私にとっては効率悪いのでは……と目から鱗でした。確かに、疲れが溜まっているときは、何度読んで(見て)も頭に入ってこず、次のページに進めない、ということがあるんです。しかも若い頃から。他の人もそうなのかな、それとも私だけ?ってもやもやしていたのですが、もともと得意ではないため、脳の処理速度が追い付かなくなるのかも知れないですね…。
「言語感覚系」が高い人に効果的な学習法は次のように書かれていました。
「思考」 を通して物事や情報を吸収したり理解することが得意です。 誰かと話し合うことでより理解を深めることができます。 また既存の方法よりも、 自分なりの方法を使った学習が効果的です。 場面や物事によって記憶する方法が違うのも特徴の1つです、 何かを記憶する際は別のものと関連付けると、 効果的に覚えることができるでしょう。 参考文献をまとめて読んだり、 辞書をひいたりすることなどで学習のモチベーションが上がります 。文章を書いたり、 それを発表する機会があるとやる気になります。 仕事面ではシュミレーションをすることで、 その後の進行がスムーズになりスピードアップします
ちなみに、うちの息子は私と同じく言語感覚系がトップで、それと張るくらいの点数で聴覚系、でした。そしてこれまた、視覚系がめちゃ低い…!! 私よりさらに低い( ´艸`)。現在定期テスト前で勉強中なのですが、声に出して読む→録音して聴く、と言う方法を息子は取り入れていました(上田さん自身がこの方法で受験勉強をされていました)。さて、結果はいかに。
「audiobook.jp」30日間無料お試し
「聴覚系」は3番目ポジションだった自分ですが、こちらの本に大変感銘を受けたので、読み終わると同時にaudiobook.jpに早速登録しました!
今後の読書ライフは「Kindle Unlimited+オーディオブック」という2本柱で行こうかなと思っています。
audiobook.jpの料金プランは以下のようになっていますが、実は『超効率耳勉強法』を購入すると、30日間無料でお試しできるQRがついています。しかも、現在『超効率耳勉強法』はKindle Unlimited対象!!
色々お得なので、まずは気軽にお試しできるチャンスかと思います。
◆聴き放題プラン
月額プラン 1,000円/月
年割プラン 750円/月 ※一括前払い 9,000円/年
◆チケットプラン
シングル(チケット1枚) 1,500円/月
ダブル(チケット2枚) 2,900円/月
オーディオブックのおすすめは「ながら聴き」
実は、1年ほど前に、Amazonの「Audible(オーディブル)」を一度体験しているのですが、そのときは、1冊の本を聞き終えるまでに相当な時間がかかる、 と言うところがあわなくて、やめてしまったんです。 今回は、本書で紹介されていた「ながら聴き」に特化してみたのですが、これがよい!
料理をしながら、お皿を洗いながら、洗濯物を干しながら、車で移動しながら。
手は塞がっているけれど耳は空いている時間に活用することで、1日の時間が24時間以上になったような!?錯覚に陥っています。
フルで仕事をしながら子育て・家事をこなしていると、本当に日々時間がない。ながら時間を楽しく有効に使えることは、とても有意義です。
また、「耳で聴く」場合って、向く本と向かない本がある、ということも感じました。私が耳で聴いて素晴らしくよかったのは、ヤマザキマリさんの『国境のない生き方ー私をつくった本と旅ー』(小学館新書)。
ヤマザキマリさんの自伝的内容なのですが、語り掛けるような文体が、オーディオブックとぴったり。知的でこちらの価値観をぐるっと変えてくるような内容も素晴らしい!! マリさんの人生に影響を与えた本や映画も紹介されるのですが、書評・映画評としても秀逸です。仕事で本当にぐちゃぐちゃと悩んで気持ちが落ちている日に聞いたのですが、この本の帯にある通り、「地球サイズで見れば悩みなんてハナクソ」って心の底から思えました。素晴らしい1冊です!!
「耳読書」の最初の1冊にとてもおすすめです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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