先日、ブログを開始してから初めて「今週のお題」に挑戦してみました。与えられたテーマで書く、という行為が新鮮で面白かったので、もう一回挑戦してみようと思います。お題は2週連続で変わらず、なんですね。
ということで今週のお題「大人になったなと感じるとき」第2弾。
『「こいつ、大人だわ~」と思った瞬間』について書いてみたいと思います。
「こいつ、大人だわ~」その1
男だから、女だから、にこだわらない姿勢が大人のイケメン感を醸しだすとき
今の仕事に転職する前、実は小学校で図書館司書をやっておりました。
図書館には硬軟含めてさまざまな本があるわけですが、一時期、高学年女子たちの間で、「占い」「心理学」などの本が大ブームとなったことがあります。例えばこんな感じの本。
お目目キラキラ女子が表紙となっているテイストに、「かつて通った道」として懐かしく思い出された女子の方もいることでしょう。
そしてまた、絵柄はもちろん、「恋」「カレのキモチもまるわかり!」などのキャッチコピーから、思春期に差し掛かった男子には、触ったら破裂する爆弾レベルで手の出しづらい本であることも理解できます。
あるとき、5年生の女子たちが、このシリーズの本をきゃっきゃっと選び、「私これ~」「えっ、じゃぁ、私こっち」などと言いながら、カウンターに並びました。
すると、近くで群れていたヤンチャホルモン多めの男子数人が、彼女らを目ざとく発見。
「うわっ、あの本、きもっ」
「恋だって。エロっ」
などと悪口を言い始めました。気の強い女子の一人が、「何だ、うっせぇ。ふざけんな」とすごみます(すごむときの言葉の男女差、今ってもうないですよね)
そこに現れたのが彼らと同じクラスのAくん。
Ąくんは、占い女子軍団とヤンチャ男子軍団のバチバチは別に気にならないらしく、「みんな、同じシリーズの本借りるんだね。それ、面白いの?」って聞いたんです。そしたら、カウンターに並んでいた女子たちは、ここぞとばかりに、いかにその本がおすすめかを語り始めました。
すると、Aくんは、「ふぅん。じゃぁ、ぼくも借りる」と言うと、本棚から同じシリーズの本を持って女子の後ろに並んだんです。彼が手にしたタイトルは、もうはっきりとは覚えていませんが、「キラかわ」「カレ」「恋」などの男子的バッドワードが散りばめられた1冊だったことは間違いありません。
途端にヤンチャ男子の目が輝きます。
「借りるの!? やばっ」
「お前、女子かよ!」
すると、A君は言ったんです。
「だって、すっごく面白いんでしょ? 面白いに、男子も女子も関係ないじゃん。ぼくは読みたいから借りる」
いや、私はこの言葉に大変な衝撃を受けました。もちろん、ヤンチャ男子たちもぽかんとして、そのあと黙ってしまいました。彼の言葉が、その空間にいた全員に衝撃を与え、何というかですね、パラダイム転換のようなものを促したんです。
これは女子専用の本で、男子が読んだら恥ずかしいなんて、一体いつだれが決めたんだ? そんな面白い本を男子が読めないなんて、そんな勿体ないことがあるか。
そこまで意識して考えてはいなかったかも知れませんが、Aくんの心の声が聞こえてきたような気がしました。
Aくんは、そのままとても嬉しそうに本を抱えて教室に戻っていきました。
そして後日。驚いたことに、あのヤンチャ男子たちも、Aくんが借りた本を図書館に借りに来たんです!! Aくんの言葉以降、男子間でもあの本が流行り出したのだとか。
Aくんの言葉と行動が、みんなのキモチを180度変えたわけです。
こんな「大人」で「イケメン」なこと、50代を越えた自分にも、まだ一度もできたことはありません。
「こいつ、大人だわ~」 その2
エロをエロで抑える「大人」の風格
うちの息子が小学校低学年の頃、男子ばかり5,6人が集まってうちの家で遊んでおりました。一人だけ3学年ほど上のお兄ちゃんが混ざっていて、あとはちびっこばかり。
小学生男子が集まると、まぁ何かというと、「うんこ」「おなら」「ち〇ち〇」などのワードが頻出するじゃないですか。しかも本人たちは、もうそれが面白くて面白くてたまらないワケです。
しかも、そのとき、なぜか家にメガホンがありまして。そのメガホンを使って、小学生男子ワードを叫んでは大爆笑、を何度も繰り返していました。
そのうち、一人の子が、年上のお兄ちゃんを構いたかったのか、
「あっ、あっー。Bくんのうんこは臭い~」
などと、Bくんをターゲットにしたネタを連発し始めました。
最終的には
「あっ、あ~。Bくんのキン〇マは臭い~。Bくんのキン〇マは臭い~」
を繰り返し始め、しつこいし、嫌がらせっぽい感じになってきたので注意しにいこうとすると、Bくんがすっと立ち上がり、ちびっこたちに向かって毅然と言ったんです。
「馬鹿野郎! いいか! キン〇マっていうのはな、誰でも臭いんだよ!!!!!」
私は飲んでいたお茶をぶーっと吹き出しそうになり、涙が出るほど笑いましたが、
チビたちはめちゃ神妙。
「……そうなの?」
「…ほんとかい?」
などと聞き、すると、Bくんは厳かに
「当たり前だ。お前たちの父ちゃんだってキンタ〇は臭いんだ」
と大変真面目に答え、ちびたちは「へぇ」「ほぉ」となり、もう二度とメガホンでBくんを馬鹿にするような発言はしませんでした。
後で息子に、「今日のB君の話、めちゃめちゃ面白かったね」って聞いたら、息子は、「えっ、でも、みんな臭いじゃん、当たり前じゃん」と、しっかりBくんに感化されていました。
「大人の知性」と「貫禄」でチビたちを陥落させたBくん。タイミングと言い方ひとつで、どんな話からでも、尊敬って集められるもんなんだ!!と学んだ一見でした
以上、下ネタも入ってしまい大変失礼しました。「こいつ、大人だわ」と思ったこと、二連発でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
先日書いた、今週のお題「大人になったなと感じるとき」第1弾も
よろしければお読みください。
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