ゴールデンウィークもついに最終日。
そしてもう時間は11時。あと6時間くらいで起きる時間になって、仕事なんですね(~_~;)
考えだすと、「あれっ、そういや、あの案件」とか頭の中にどかっと仕事モードが流れ込んでくるので、ドードー、と押し留めてます。まだだ、まだもうほんの少しだけ、休み脳でいたいのです。
そんなわけで、休み脳を少しでも引き延ばすために、夕飯はイタリアンのお店で、ピザをテイクアウトしました。生ハムのマルゲリータ、照り焼きチキンピザ。
さらに、近隣の本屋さんにいき、漫画を4冊一気買い。つい今しがたまで読みふけっていました。いや、ものすごいですよ!この作品!!!
最終日に出会えてよかった!買ってよかった!!
ということで、本日は『夏目アラタの結婚』(乃木坂太郎)をご紹介します。
『夏目アラタの結婚』(乃木坂太郎)の魅力
どうですか、この明るい表紙! 実は最初の出会いはピッコマ経由だったのですが、この表紙を見たときには、どんなリア充漫画?エロコメ?って思ったんですよ。読んでみて、ぶっちぎりで裏切られました。もちろんいい方向に。
~あらすじ~
主人公は児童相談所で働く夏目アラタ。相談員として、「品川ピエロ」と呼ばれる殺人鬼に父を殺された少年一家を訪問するのですが、その少年が、勝手にアラタの名前を使って「品川ピエロ」と文通を始めてしまいます。
バラバラにされた父の頭部が見つからず、それを探るための文通でしたが、何故か「品川ピエロ」はこの手紙に興味を持ち、会いたい、と言ってきます。相談を受けたアラタは、自分が実際に手紙を出していた、ということにして、若干二十歳の品川ピエロこと品川真珠に会いにいくのですが……。
「品川ピエロ」こと品川真珠のキャラクターが素晴らしい
いやあ、この真珠がものすごいんです。
太った身体にピエロの化粧をして死体を損壊していたとされる真珠は、すっかり痩せ細り、一見守ってあげたい美少女のような姿で面会室に登場します。
母から虐待を受けて施設で育った彼女は、子供の頃から歯の治療も受けさせてもらえず、口を開くと歯はボロボロ。
ガラス越しに接しているだけなのに、言葉とその態度で、相手の心を揺さぶり、脅し、掴み、自分の味方へと引き入れていく怪物のような気持ち悪さと魅力を併せ持つ真珠。父を殺された少年のため、真珠の信頼を勝ち取ろうと嘘で愛の告白をするアラタですが…真珠とのマウントの取り合い、虚々実々の駆け引きの中で、否応なく彼女と真剣に向き合っていくことになります。
絶対殺している、どう見ても真っ暗、とアラタは感じているのですが、果たして本当に真珠は3人を殺した殺人鬼なのか。何かを隠しているのか。
止まらない辞められない!
もう、めっちゃ引き込まれて読むのがやめられません。私は本日リアル書店で購入し、そこには4巻までしかなかったのですが、Amazonで確認したら、何と現在5巻まで出ていました! 田舎だから最新刊がまだ本屋に来てなかったとか!? 先ほど、早速Amazonでぽちっと購入してしまいました。この巻は特にエロコメっぽい表紙ですね。このギャップも大好きです。
サイコパス、という言葉が流行ですが、そんな言葉に閉じ込めてしまうと、真珠という人間がつまらなくなる気がしています。そして、それは多分主人公のアラタの姿勢そのものでもあって、嘘とブラフと秘密にまみれた真珠と格闘するようにその心の真実を掘り起こしていくアラタのありようは、この漫画を読む読者の心そのものでもあるのです。
本気の恋愛や結婚は、多かれ少なかれ相手の過去から現在までを受け入れ理解していく覚悟が必要なもの。『夏目アラタの結婚』の設定は、猟奇殺人鬼(確定していないので、かも知れない、ですが)という極端なものですが、全身全霊でぶつかりあい、相手の心の底を分かりあいたいという凄みにも魅せられます。
超おすすめ!!是非手に取って読んでみてください。
同じ作者の作品、『医龍』もgood!
作者の乃木坂太郎さんは、『医龍』の作者でもあり、こちらの漫画もいいですよ!!
凄腕の外科医で日本の医療界とは距離を置いてきた主人公が、日本の大学病院で働くことになるのですが、主人公以外の脇役も実に魅力的。良い、悪い、だけでは語れない様々な立ち位置と考え方が登場人物たちから伝わり、医療のあり方をめぐる、重層的で深みのある作品となっています。
私と同じく今日でGWが終わる、と言う方も、まだ明日明後日も休みだよ!という幸せな方も、まずは最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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