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新説・桃太郎 その1

はてなブログの今週のお題が「鬼」だったので、今日は「鬼」について書いてみたいと思います。

「鬼」と言えば、昨今は『鬼滅の刃』でしょうが、日本人としてやっぱり外せないのは「桃太郎」

桃から生まれた桃太郎が、きびだんごを使って犬、猿、キジを仲間にし、鬼ヶ島へ鬼退治に行き、鬼からもらった宝物を村に持ち帰る、といういわゆる勧善懲ストーリー。

 

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しかし、この「桃太郎」、実は時代によって話が変わっており、江戸時代の物語では鬼は悪さをしていないんです。「悪さをした鬼を退治する」という理由付けはどうやら後から付け加えられたもの。それまでは、身も蓋もないですが、鬼は鬼だから、やっつけられるのです。

 

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そのため、桃太郎は「正義の味方」どころか「侵略者だ!」という説もあります。

ご興味のある方は2018年に当時の小学5年生が調べたという『桃太郎は盗人なのか? −「桃太郎」から考える鬼の正体−』をお読みください。すごくきちんと調べられていて、めちゃくちゃ面白いですよ!! 

 

↓↓

https://concours.toshokan.or.jp/wp-content/uploads/contest-summary/220003.html

 

ついでに、芥川龍之介が書いた『桃太郎』のリンクも貼っておきます。

 

 

この桃太郎、鬼討伐の理由はお爺さんやお婆さんのように、山だの川だの畑だのへ仕事に出るのがいやだった」から。しかも、お爺さんお婆さんは既に「内心この腕白わんぱくものに愛想あいそをつかして」います。しかも鬼は…というと、楽園で平和に暮らしている種族。自分勝手極まりない理由でそこを襲撃する、という

「ニート、鬼退治へ出発」

「ワル★桃太郎」

とでもタイトルをつけたい衝撃の一作です。

 

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昭和平成になってからも、漫画の題材として「桃太郎」は取り上げられており、私が特に印象深い解釈は、

『ドラえもん ぼく、桃太郎のなんなのさ』

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 「新説桃太郎!の巻」

の2つです。

 

 

『ドラえもん ぼく、桃太郎のなんなのさ』

 

 
1981年公開。夏休み、社会科の宿題に詰まったのび太はドラえもんの協力を得て、町の歴史を調べるためにひみつ道具「タイムカメラ」で昔の町の様子を撮影します。すると、撮影された写真の中に桃太郎の姿が!
さらに空地で行き倒れていたオランダ人を助けたところ、彼の家に先祖代々伝わるという不思議な絵に同じく桃太郎たちの姿が描かれていたのです。
桃太郎は本当にいたのか? のび太たち一行は真相を探るためにタイムマシンで旅立ちます

~以下ネタバレ~

 

 

 

 

 

 

 

 

タイムマシンで行った先でのび太たちが出会った真実とは、鬼とは、実は日本へやってきた「外国人」であったということ見た目が違うことから「鬼」だとされ、ひとりぼっちでいたのです。どこでもドアで、鬼扱いされていた外国人をふるさとへと帰してあげたのび太たち。実は行き倒れていたオランダ人は鬼とされていた外国人の先祖だと分かります。

藤子不二雄先生の解釈はすごく面白いですね。当時、漂流して日本へたどり着く外国人というものが、どの程度の割合でいたかは分かりませんが、外国人を見たことのない日本人が、見た目の違いから「異物」扱い、「鬼」扱いをしてしまった、というのは、あり得る話かと思います。

 

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 「新説桃太郎!の巻」(85巻収録)

 

 

「新説桃太郎!の巻」は、主人公の両津が、『新桃太郎』という絵本で大儲けをするという回なのですが(いつも通り、最後には失敗します…)、この『新桃太郎』の中身が面白いんです。

鬼ヶ島を奇襲する作戦で(元傭兵のボルボと協力して考えた作戦です)鬼たちを制圧した桃太郎部隊が、その後鬼と手を組み都を攻撃、桃太郎は天下を取る、という絵本。売れに売れてベストセラーにまでなります。

 

www.j-kochikame.com


 『桃太郎』が刺激する創造性

  • そもそも鬼って何なんだろう?
  • 桃太郎はなぜ鬼を襲撃するのか
  • 桃太郎は正義の味方か悪者か
  • 制圧した後、どうする

桃太郎は、読み手の想像力を刺激してくる一篇だと思うんです。

なので、いろんな「新説」が考え出せる。ちょっと文学的に言うならば、とっても「豊饒な物語」ってヤツですね。

 

と、ここまでは珍しくまじめな内容で来たわけですが、ならば私もその豊饒さにつけこんで、「新説・桃太郎」を考えてみようじゃないか、と思い立ちました。

両津バリの新説が出せるのか!? 

…これが書いてみたら、思いの外「大人のための」桃太郎になりまして…

エロ要素・下品が許せる方、そういうの嫌いじゃないという方は、下記リンクからその2へどうぞ。

 

tamaminao.info

 

 

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