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現役編集者によるおすすめの本や漫画の紹介です。

書名の覚え間違いがじわじわ笑いを誘う!『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』(福井県立図書館)

※ 本記事には広告のリンクが含まれます。ご了承ください。

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どうも、tamaminaoです。

何と!3日連続更新できそうです。えっ? 1年ちょいやってきて初めて? ええ、そうかも知れないです。ちなみに明後日5日はもう仕事始まり。早すぎる!!( ;∀;)

会社への行き方すらきれいさっぱり忘れるくらい、今日明日を狂ったように楽しまないと気が済まん!! そんな気分です。

さて、昨年ナンバー1の買い物はKindlePaperwhiteだった、という話しを昨日のブログに書きました。

tamaminao.info

しかし! 今日紹介する本は、是非!紙の本で購入してほしい1冊なんです!!

福井県立図書館の司書さんよる『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』(講談社)です。

 

 

 

図書館のレファレンスサービスとは

皆さん、レファレンスサービスって知っていますか? こちらの本の説明を借りますと「利用者が探している“情報”にたどりつけるよう司書がお手伝いをすること」

私自身、数年間司書のお仕事をしていたことがあるのですが、司書として腕のみせどころは何といっても「レファレンスサービス」。それくらい大切な業務です。

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福井県立図書館でも、職員の間で「どんな相談があって、どう対応したか」を共有すべく、Excelファイルで記録をつけていたそうです。

例えば、

「『100万回死んだねこ」ありますか?』

という質問には

『「100万回生きたねこ』ですね』

と回答したとか( ´艸`)。そんな記録をつけていたわけです。

レファレンスサービス記録がHPで人気に!

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そして、今から15年以上前のあるとき、当時の館長から「レファレンスサービスをもっとアピールするにはどうしたらいいか」という課題が提示され、白羽の矢がたったのが、このExcelファイルでした。

……これ、おもっしぇ!!(福井弁で『おもしろい!』

真面目な目的で記録していたファイルですが、実は職員の間では、共感してなごめるものになっていました。あらためて読むと、このおもしろさはきっと司書でなくても共通のはず。それどころか、私たちだけで独占していたらもったいない!

こうして、司書のためでしかなかった資料を、「覚え違いタイトル集」としてHPに掲載するようになったのだそうです。


徐々にSNSで話題となる

当初はあまりアクセス数があがらなかったと言いますが、徐々に注目されるようになり、現在では更新のたびにSNSで話題になるほどに成長!! いや、そうでしょう。だって、ものすっごい面白いですもん。

今日紹介する『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』(講談社)は、これまでに蒐集した「覚え違い」893件(2021年9月1日現在)の中から90件を厳選して紹介した本になります。

破壊力抜群の覚え違いに捧腹絶倒のものから、何だかほのぼのしちゃうもの、分かる!私もやりそう!というものまで、さまざまな覚え違いが登場。

もう、とっても楽しいです。

私がぐっときたものをいくつか引用してみますので、さて、皆さんは何の本のことか、わかるでしょうか!?

 

この方が探している本は何でしょう

①夏目漱石の「僕ちゃん」お借りできますか?

『蚊にピアス』はどこにありますか?

③村上春樹の『そば屋再襲撃』はありますか?

④カフカの「ヘンタイ」ってありますか?

『これこれちこうよれ』ありますか?

へのかっぱみたいな名前の作家の本 ある?

 

正解はこちら!!

↓↓

①夏目漱石『坊ちゃん』

 

②金原ひとみ『蛇にピアス』

③村上春樹『パン屋再襲撃』

④フランツ・カフカ『変身』

⑤森下典子『日日是好日(にちにちこれこうじつ)』

⑥妹尾河童

 

私のナンバー1は、森下典子さん著作の

『日日是好日(にちにちこれこうじつ)』を、「これこれちこうよれ」

と間違えてたパターンですかね……

確かに、平仮名見ると、めっちゃ似ている!!

夏目漱石の「僕ちゃん」とカフカの「ヘンタイ」もじわっと来ます。カフカの描く変態野郎……すごく読んでみたいです。

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覚え違いに対する司書さんの解説が秀逸

こんな楽しい覚え違い質問と、それに対する司書さんの回答が90個書かれているのですが、司書さんの解説がまたいいんです。

例えば、村上春樹の『パン屋再襲撃』を『そば屋再襲撃』と言い間違えた回では、「村上春樹にそば屋のイメージはあまりないかもしれません。麺類で言うならスパゲッティでしょうか」って書かれていたり。

確かに。もし「ファンによる村上春樹イメージ書き出し大会」とかあったら、絶対「そば屋」は出て来ねぇだろうな(^▽^;)って、私も思いました。

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本の装丁が素敵すぎる

さらに、この本、装丁がすっごくかわいいんです。

中ページは色鮮やかな黄色と白で構成されていて、絵本みたい。

(下のリンクから中ページのイメージ見れます)

nlab.itmedia.co.jp

さらに、私がぐっときたのは、表紙のカバー下のデザインも凝っていることと、昔懐かしい図書館貸出カードがついていること!!!!Σ(゚∀゚ノ)ノキャー0

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本屋でぺらりと開いて、内容の面白さと装丁のセンスのよさに即買いでした!! 私も一編集者として、こういう本が作ってみたいです。

KindlePaperwhiteとは今絶賛相思相愛中なんですが、こういう本と出会うと、紙の本のよさもしみじみと再認識させられます。

皆さま、是非とも、こちらの本は紙の本でお楽しみください!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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