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源氏物語に枕草子…「平安時代」に思いをはせる3冊

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大学時代はがっつり日本文学部だった私。専門は近代文学だったのですが、古典も決して嫌いではなく、「源氏物語」「枕草子」なども大好物です。

日本人では知らない人がいないだろう、というビッグ2作品ですが、内容については「教科書でしか知らないわ~」という方も多いのでは。そこで、今回は、分かりやすく楽しくこの時代のことが書かれている3冊を紹介します。

 

源氏物語に枕草子…「平安時代」に思いをはせる3冊

 『平安ガールフレンズ 酒井順子

 

平安ガールフレンズ (角川学芸出版単行本)

平安ガールフレンズ (角川学芸出版単行本)

  • 作者:酒井 順子
  • 発売日: 2019/05/27
  • メディア: Kindle版
 

 『負け犬の遠吠え』で一世を風靡した酒井順子さんの著作。平安時代に日記や物語を残した女性たちについて、実に楽しく読みやすく解説しています。取り上げられるのは、清少納言、紫式部、藤原道綱母、藤原孝標女、和泉式部。「中高生の頃、覚えさせられた!」と記憶が蘇った方もいるでしょう。

 実は「源氏物語」の作者である紫式部(むらさきしきぶ)と、「枕草子」の作者清少納言(せいしょうなごん)は同時代を生きた女性。時の天皇、一条天皇の中宮(早い話が、天皇の奥さんです)である定子(ていし)の女房として出仕していたのが清少納言で、同じく一条天皇の中宮、彰子(しょうし)の女房だったのが紫式部でした。

名前、ややこしいと思いますが、まとめるとこんな感じです。

👇

★一条天皇の中宮・定子様の女房⇒清少納言

★一条天皇の中宮・彰子様の女房⇒紫式部

 

要するに、天皇に二人正妻がいる状態(藤原家の権力争いからこのようなことが起こりました)。まぁもうこれだけでバッチバッチだったろうことは想像に難くないのですが、それぞれの女主人を中心としたサロンに、素敵な女房たちをどの程度揃えているかも競い合いのポイントであり、当時才媛として名高い二人が、それぞれのサロンにいた、ということなんですね。構図からいっても清少納言と紫式部も、バッチバチすよね(この勝負は彰子様、紫式部側に軍配があがる結果となります)。「平安ガールフレンズ」ではこのあたりのことをとても分かりやすく説明しながら、二人が書いていた作品の違い、それぞれの性格の違いにまで思いをはせています。

酒井順子さんは、友達になるなら清少納言、と清少納言推しですが、文学好きの私は、紫式部に一票

これは酒井順子さんが書いていることではないのですが、他の書籍等で最近よく言われるのは、清少納言の「枕草子」は現代で言ったら、ブログだね、ということ。私たちブロガーの大先輩的な位置づけなわけです。そういったものを平安時代に書いていたセンスはすごいですが、やっぱり私は『源氏物語』の深みに魅せられるので、紫式部先輩に憧れを感じます。

 

『あさきゆめみし』大和和紀

 

あさきゆめみし 美麗ケース入り 全7巻文庫セット

あさきゆめみし 美麗ケース入り 全7巻文庫セット

  • 作者:大和 和紀
  • 発売日: 2001/08/01
  • メディア: 文庫
 

 来た!来ましたよ! 『源氏物語』を漫画版にした大名作。私は高校生の頃に読んで、平安文学って何てエロいんだろう……と思いました。

先日あるオンライン講座に出ていた先生が話していたのですが、漫画としては文字数が多く内容が深いため、最近の若い子は、漫画なのに『あさきゆめみし』が読みこなせない、という現象が起きているそう。実に勿体ない!ですね。

古典を直接読むとなると非常にハードルが高いですが、漫画でなら、とっても楽しく簡単に読めるのに…。そもそも粗筋が分かっていたら、テストや受験の際には大助かりなので、中高生の皆さんには大変おすすめです。お母さんたち、是非購入して勧めてあげてください。

「いやぁ、この漫画エロいわぁ」って言ったら、中高生は必ず手に取ります(爆)

 

『小袖日記』柴田よしき

 

小袖日記 (文春文庫)

小袖日記 (文春文庫)

 

上2冊で知識がついたら、こんな変わり種小説も楽しいです。現代の女性が平安時代にタイムスリップし、女房として働くことになる、という話。しかも、『源氏物語』を執筆中の香子さまのお手伝いをする女房となり、平安の世を取材して歩くことに。そして、現代に残された『源氏物語』で描かれる登場人物や事件には意外な真相が隠されていたことを知ることになる、というストーリー。

もちろん最初に『小袖日記』を読んでもいいのですが、『あさきゆめみし』で『源氏物語』の筋が分かってから読むのがおすすめ! ああ、こんな解釈や裏読みもができるんだなぁ、ってもう一段楽しく読めます!

 

年末年始は平安文学でしっとりと

コロナコロナで、どこにも出かけられない年末年始になりそうですよね…。気分も沈みがちになりますが(私もそうです)、こんなときこそ、どこに行かずとも別世界に没入できる「本」って、すごい存在だなぁと思うわけです。

というわけで、この年末年始、平安文学に浸ってみるというのはおすすめです!

最後まで読んでいただきありがとうございました。