どうも、こんにちは。tamaminaoです。
1週間ちょいブログが開いてしまいました。仕事の忙しさとそれに伴う疲れ(体調不良)が理由なのですが、それ以上に、仕事量がピークの状態が続くと、日々出して出して出し続ける感じになり、自分の中身が砂漠化するんですよね…。アウトプット(ブログ)が難しくなります。
そんなときに自分がしていることは、好きなものの再インプット。仕事以外の時間はただひたすら本を読んでいます。
図書館を息子と一緒に2か所かけもちして40冊あまりの本を借り、ツタヤでは漫画をレンタル、「こんなに頑張ってるんだからご褒美」という言い訳でAmazonからも購入。
本の山に囲まれて、「今日はどれを読もうかなぁ」と「本日の1冊」を選ぶ楽しみが最高のストレス解消です。
本選びは、例えるなら、タイプの違う男子たちの中から、一人を選ぶことと似ているかも知れませんね(エロゲーっぽい?)
毎度選択が成功するかというと、当然そんなことはなく
「無口なタイプだと思ったのに理屈ばかりしゃべってくる」
「もっと深いと思ったのに、足首までの水たまりだった…」
等々当初の期待が裏切られ…そっと途中で本を置いてしまうこともあれば、その裏切られ方が秀逸で、「お蔭で違う扉が開いた!」みたいなことがあったり。まぁ、つまり、読書に関しては失敗や裏切りもまた一興なのです。
で、しばらく耽溺した本の中から本日紹介したい1冊は
『ブスのマーケティング戦略』(田村麻美)
「ブス」が幸せになる方法をマーケティング理論で解説
小学校時代に「自分がブスである」と気づいた作者の田村麻美さん。見た目を武器にできない女子が、幸せな人生や仕事での成功を手に入れる方法をマーケティング理論にのっとって解説した1冊です。
この本はブスの自虐エッセイではない。
れっきとした実用書である。
税理士、大学院生、一児の母、そしてブスであるわたくし田村麻美が、これまでの人生で学んだ戦略を、具体的な行動提案として記したものだ。この戦略の目的はふたつ。
1.ブスの幸せな結婚
2.ブスの経済的な自立
である。本書を読んで、行動しさえすれば、幸せな結婚と経済的自立がかなう。
(『ブスのマーケティング戦略』(田村麻美)「はじめに」より)
実名・顔出しで、自身の性欲からヤリマン時代までを告白
この本、何がすごいかというと、税理士として活躍されているご本人が、実名・顔出し(表紙がそもそも彼女の顔のドアップ!)で、処女喪失、合コン、ヤリマン時代、結婚、起業などの自身の経歴を赤裸々に記していること(現在結婚されていてお子さんもいらっしゃいます)。彼女のブログを読んで出版社から声がかかって、この本を企画したとのことですが、すごい勇気だなと。
「おわりに」で、彼女は、当初はこういった内容を書くつもりではなかったこと、悩んだ末に夫と相談し、覚悟を決めて、「自己啓発書を読んでは文句ばかり言っていたあのころの私が、ここから納得する本を書こうと、思い直したのだ」と記しています。
実はこの本を書きはじめたとき、私が嫌いだった自己啓発書のような内容であった。「私はブスでもできた。あなたもがんばれ」
名前も顔も出さずに出版する予定だったくせに、取り繕った自分の成功体験ばかりを並べていた。でも、ふと気がついた。
「こんな取り繕った本で、心が動く人などいるのだろうか」
本当に人の役に立つには、自分の立場をつまびらかにして、責任をもってアドバイスするべきではないか。
何者でもない私である。自分の人生をエビデンスとして「ブス」について論じようとしているならば、本名と顔を出し、処女喪失、過去の恋愛、性体験や合コンについて書かなければ説得力はない。
彼女なりの信念を貫いた内容なのだということが伝わってきます。
そもそも「ブス」とは
どこからが「美人」でどこからが「ブス」なのか。
これは個人の主観や好みによって分かれるところなので、難しいところですよね。作者も「美しさの測り方」の困難さについては十分理解した上で、あえて下記のように定義しています。
本書では、ブスの定義を、ビジネス市場・恋愛市場において、『見た目を武器にできない人』にしておこう。美人の定義は、『見た目を武器にできる人』。武器にできるかどうか客観的に判断できない、という人は、他人から「かわいいね、美人だね」と顔をほめられたことが、二十回以上あるかないかで判断してもらってもいい
その上で、「自分を商品と考えたとき、見た目はパッケージにあたる。顔が商品名でありブランドであるのだ」とし、「自分という商品が本質的に提供しているサービスが、どんなものであるのか」を下記の5つの指標(判断基準)で客観的にグラフ化して判断すること提案しています。
1.見た目
2.経済力(仕事)
3.学歴
4.居心地(人柄)
5.相性(個性)
本の中では、それぞれを最高値100にしてグラフで表していました。
……相当きつい作業っすね、これ(爆)
そして、他人様には見せられないかもW
まずは自分で試して、家族の誰かに採点(笑)してもらうと、より客観性が出るかも知れません。
みなさん、ぜひこっそり試してみてください。
「男性受け」が前提のマーケティング
作者の田村さんは、彼氏ができ処女喪失したり合コンしたりする中で、男性から選んでもらえる自分、という存在に対して自己肯定感を上げていきます。子どもの頃から自分は「ブス」だと意識してきた女性にとっては、商品価値を男性から認めてもらえることは大きな自信になるのでしょう。しかし、考えてみると、そもそも「ブス」扱いされて商品価値を下がられているのも、男性のまなざしあってこそ(男性よりきつい同性のまなざし、というものもあるかと思いますが…)。
「男たちの価値観に振り回されてたまるかよ」っていうのが古いフェミニズムのありようだとしたら、あえて男子側の価値観にのっとってモテを研究し戦略的に男子を攻略する「ブス」女子の生き様は、新しいのか、それとも古いのか。考えさせられました。
そもそも「ブス」じゃないと思うんです
あと、ちなみに、表紙の写真を見て、失礼な言い方なのですが…「わぁブスだな」と思った方、いらっしゃいますか?
私は正直、ブスとは感じませんでした。若いころから現在までの写真を並べているページもあるのですが、「素晴らしい美人」とは言いませんが、普通に普通の女性だと感じました。
ちょっと話がそれるのですが、これまでの私の友人に、後光がさすくらいの美人が数名いました。そのうち1名は地方局のアイドルアナウンサーになりましたが、学生時代、一緒のサークルに入ってたんですよね。
初めてサークルを訪問するときも一緒に行ったんですが、もう彼女の後光がまぶしすぎて!! 男子は誰も彼女に近づけないんですよ。ちらちら見てはいるんですが、結界でもはりめぐらされてるのかい?ってくらい、みんな近くに来れない。そして、代わり(?)に、周囲にいる普通レベルの女子に話しかけるわけです。
その様子を見て、一緒に行ったもう一人の友人が言ったんです。「あそこまで美形だと、平気で近づけるのは、彼女と同じランクの後光がさす美貌+金も持っているスーパー完璧男子か、自分のことがまったく分かっていない勘違い変人のどちらかだけだね」って。私も大きく頷きました。
つまり、本当の美人は実は孤独だ、と思うんです。
一番モテるのは実はこの作者のような方
つまり、どういうことかというと、「不特定多数にモテる」ということを「モテ」と呼ぶならば、顔は普通レベルで、合コン等で会話の場数をこなし、どう答えたら男子が喜ぶのかを研究しているこの本の作者のような人が、リアルモテ女子。
実は、彼氏ができて結婚できるのは当然のような気がしちゃうんですよね。
作者の定義でいえば、『見た目を武器にできない人』が「ブス」ということですが、
本気で顔のことで苦しみぬいている人は、「見た目で徹底的に攻撃を受ける人」だと思うんです。そういう人には実は役にたたない本だろうな、と思いました…
色々語れるエキサイティングな1冊
いいこと悪いことたくさん書いてきましたが、そのくらい、誰かと語り合ったり一言言いたくなるエキサイティングな1冊ではあります。
文庫版が去年の11月に出ているので、お値段的にも手に取りやすいですよ。ぜひ興味のある方は読んでみてください。
「ブス」「美人」に関しては書きたいことがいっぱいあるので(笑
また別な機会に書いてみようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
そういえば、東大女子を研究した『東大を出たあの子は幸せになったのか』(樋田敦子)には容姿のことってほとんど出てこなかったような…。田村麻美さんも高学歴の方ですが、注目箇所によって変わるものですね。
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